会社で、俺の隣の席には40代の人が座っている。
その人は、集中するときに椅子の上で正座して座り直す。
その際、誰にも聞こえないような声量で、
「よっこいしょういち」と言うのが気になった。
これは無意識に言っているのだろうか。
俺には無意識に「よっこいしょういち」と声が出てしまう感覚がわからない。
仮に今、無意識で「よっこいしょういち」と言っているのだとしても、言い出した時は意識的に言ったのではないだろうか。
だとしたら、一体いつ、どんなシュチュエーションで言い出したのだろう。
そして、そこから「よっこいしょういち」と言い続けて、無意識に言えるようになるまでどれだけの期間、意識的に「よっこいしょういち」と言い続けていたのだろう。
そんなことを考え出して、仕事が進まなくなってしまった。
そういえば、俺の父親もまるで無意識のように、
「当たり前だのクラッカー」を使う。
年齢によるものなのだろうか。
飲み会とかあったら、いつから「よっこいしょういち」を言うようになったのかを聞いてみたいと思う。